銀行の窓口で買った投資信託で損失
銀行の窓口販売などで販売される投資信託等では多くの人が損失を出していると話題になっています。
銀行の投資信託、46%の個人が「損」 金融庁問題提起:朝日新聞デジタル
銀行の投資商品は"買われるための商品"
一般的に銀行などの窓口で販売される投資信託は非常に手数料が高いことで有名です。
また、銀行の本業である融資が低金利のために減益を余儀なくされているためその穴埋めとして投資商品の手数料で稼ごうという背景もあります。
銀行はネット証券と比べて下記の点で手数料が高くなります。
- 多くの実店舗の維持費
- 投資商品を一人ひとりに説明する行員の人件費
これらの要因で顧客一人当たりに必要な経費が非常に高くなり、それを間接的に顧客は"高い手数料"という形で負担することになります。
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手数料が投資結果に与える影響
例えば、ネット証券と銀行の投資信託の比較の一例です。
- 投信A:一般的なネット証券でTOPIX連動の投資信託
購入時手数料:0%
信託報酬:0.17% - 投信B:某銀行の日経平均225連動の投資信託
購入時手数料:1.08%
信託報酬:0.59% - 投信C:某銀行の売れ筋アクティブ型投資信託
購入時手数料:3.24%
信託報酬:1.69%
株式の期待リターンを6.5%と見積もった場合これらの手数料が一体投資にどの様な影響を与えるのかを示したのが下記のグラフになります。
投信Aと投信Bは性質としては殆ど同じものです。
買った場所の違いで資産の増え方が大きく異なっています。
1000万円を投資に回した場合、30年で1100万円分資産の増え方に差が出ました。
この1100万円分が手数料の差です。
一方アクティブファンドの投信Cでは投信Aと2600万円も差がつきました。
アクティブファンドの投信Cが手数料の高さを上回る良好パフォーマンスを出し続ける可能性もゼロではありませんが、インデックスファンドに30年間も勝ち続ける投信というのは殆ど存在しません。
そういう意味では2600万円以上の差がつく可能性のほうが高いです。
上の例からも分かるように、銀行の投資商品"顧客の資産を増やすための商品"ではなく、"顧客から手数料を取るための商品"と考えておいたほうが賢明です。
銀行を責めるのは酷
銀行の進める投資商品は割高だし、"こんな商品をオススメするのは悪だっ!"という考え方も世の中にはあります。
しかし僕は民間企業の銀行に対してこの点を責めるのは酷なのではないかと思います。
世の中の小売店だって、売り切りたい商品や利益率の高い商品を"オススメ商品"として推すことはよくあります。
銀行ばかり(銀行にとって)薄利な商品ばかりを売るように強要されるのは如何なものかとも思えるわけです。
むしろ投資が何もわからない人でも窓口に赴いて対面で行員に全て疑問点を聞きながら商品を選べるという"サービス"がついているのですから、手数料が割高なのは仕方がないという側面もあります。
大切なのは良い悪いの判断を全て自分の責任で行う投資家自身の心構えなのかもしれません。
利害のある相手から提案された商品を鵜呑みにして購入する顧客はそれ相応の高い手数料を課せられるのは必然です。
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