こんにちは。
大森の投資家TOMです。
今日はネットを徘徊していて、
"同じデータでも感じ取り方が人によって違うんだ!!"
と感じたことについて話そうと思います。
2ちゃんねるで見覚えのあるグラフが…
2ちゃんねるの記事を眺めてたところ、何か見覚えのあるグラフが…。
長期投資家ではお馴染みのジェレミーシーゲルのグラフを発見しました。
株式はいつの時代も安定したリターンをもたらすことを示す有名なグラフです。
2チャンネルのような場所で見かけることはあまり無かったので、ちょっと
“おっ!”
と思ったのですが、それに対するコメントは次のようなものでした。
そのチャートは期間が200年ってのが問題やて
資本主義が最も搾取してた頃が大半やろ
特に戦後から現在にかけては労働者の権利が拡大されて
投資家の取り分が激減してる
まあこれからも上昇し続けるとは限らないしな
・・・えっ??斜に構えすぎじゃない??
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世の中がどれだけ変わっても株式は変わらない!
ジェレミー・シーゲル氏のこの有名なグラフは本ブログでも何度か取り上げています。
過去200年間には様々な技術革新が起こりました。
馬車中心の移動から、やがて車が街を自由に走るようになり、各地には十分に鉄道が整備され人や物資を低コストで早く運べるようになりました。
エネルギーも石炭偏重から石油、それから原子力や自然エネルギーを利用したものが普及しています。
ケータイ電話はもちろんのことスマートフォンも裕福では無い人でも持つ、いわば必需品のようなものになりました。
通信手段は手紙でやり取りをしていた時代から、誰もが持つスマホでリアルタイムで連絡が取れるまで進化してきました。
そして、ただの連絡手段ではなくその"スマホ"の中では音楽や映画、ゲームまで楽しめます。
昔の人から考えると現在私たちはまさしく"未来の世界"に生きているわけです。
これって冷静に考えると凄いことだと思いませんか??
そしてこれからも技術革新はどんどん進んでゆくと思います。
しかし、世の中はこれほど激しく変動していても株式のリターンは著しく変化をすることなく、安定して年率6.5から7.0%前後で収束しています。
私はジェレミー・シーゲル氏の研究結果(上の2枚のグラフ)を見た時に、
"長期なら高い確度でお金持ちになれる!"
と雷に打たれた気持ちだったのですが、人によってはそう感じないようです。
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統計的に確率が低い事柄を過大評価してしまう
どういう理由でこのリターンが急に変わると怯える必要があるのでしょうか??
もし先に揚げた掲示板の人の言うとおり、
特に戦後から現在にかけては労働者の権利が拡大されて
投資家の取り分が激減してる
のならば、なぜ株式リターンの一貫性が戦後で毀損されていないのでしょうか。
人間には、良くも悪くも統計的に確率の低い事柄でもそのインパクトが大きいと確率を軽視してしまう性質があります。
例えば以下の例です。
- 移動中の飛行機が落ちることを怖がる。
- 海でサメに襲われる事を恐れる。
- 宝くじにのめり込んでしまう。
実際は・・・
・飛行機よりも近所の道を散歩してる方がよっぽど事故率は高い。
・海でサメに襲われて死ぬ確率は、飛行機から落ちてきた部品が当たって死ぬ確率よりも低い。
・宝くじの一等よりも交通事故で死ぬ確率のほうが遥かに高い。
というのが現実です。
ですので、確率が極端に少ない事象を怖がったり、期待するのは時間のムダです。
(少額の宝くじみたいに楽しんでる分には良いですけどね!)
株式投資を引き合いに出せば、先のリストに下記も追加しておきましょう。
大丈夫。あなたが、その世界最初の人になることはまず無いから。
おわりっ
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